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斉田_2006_修士論文%20自律分散協調システムを用いた%20音響生成装置の制作に関する研究(謝辞削除版)

なぜ公開するのか

卒論 と同じ。というかこちらが発端。

雑な概要

音がマイクから入ると音が出る、簡単な回路をたくさん組みあわせた moids という作品を、我々 三原、むぎばやし、斉田の3人は作った。

こんなやつ↓

https://www.youtube.com/watch?v=KeOmdUtYvU0

「音がマイクから入る」は、マイクから、一定の音量以上が入ると、「入った」と検知するように作られている。各回路には、出力する音量のボリュームがついている。ボリュームを調節すると、別のマイクに音が入る確率が変えられる。たとえば、ボリュームをいっぱいに回すと、常に音が全力で隣りのマイクに音が入りつづける設定になり、その場合、全ての回路が鳴りっぱなしになる(プログラムでそういう設定にしてある)。反対に音量を最小に絞ると、隣の回路は何も起こらなくなる。その中間だとボリュームに応じて、鳴ったり鳴らなかったりする。ある程度ボリュームを調節すると、動画のように、いい感じの鳴り方をする作品になった。

「いい感じ」って何よ? というのを、定量化できるといいなと思った。相互情報量というのがあって、それを使うと「現象が複雑かどうか?」を調べることができる。この場合複雑とは、ランダムでもなく、ずっと一定でもない状態のこと。複雑系とかのジャンルの用語。それを使って調べてみた。 音が入ったら80%くらいの確率で鳴る時が一番複雑っぽかった。

この調査とは関係なく、実際の作品もそのくらいの設定になるようにしてたので、「いい感じ」はこの作品の場合は相互情報量で、それなりに定量化できるっぽい。めでたしめでたし。

コメント、ツッコミなど

  • 回路図とマイコンのソフトのソースは公開されてる https://github.com/kinoshita-lab/moids1.0/ ライセンスが無いな。NYSLでいいんだけど、他の人も関係しているため、そうもいかない。何か考えます。
  • 本文に「DSPでがんばって正弦波を作ってます」みたいなことが書いてあるが、実際にはサンプルをプレイバックしている。ただ、初期は本当にそのように生成していた形跡もある。 また、timer.cという、他人が書いたライブラリソースにアプリケーションコードを追記してはだめだ。めちゃくちゃだ。
  • DSP関係の参考文献がイキりちらかしているが、上述のように、ただのサンプルプレイバックなので、これを作るために、イチイチ読む必要は無い。
  • 数年前、ここから図を抽出する必要があり、ステートマシンの絵が違うなど、間違いをいくつか発見。当時、一応辻褄を合わせた(はずの) 図が 音源 moidsには掲載されている。だからなんなんだ。